尊厳死宣言書とは
尊厳死宣言書とは?
病気・事故により回復の見込みがない状態になったときに、生命維持治療を差し控える、
又は、中止して人間としての尊厳を保たせつつ、死を迎えることを尊厳死といいます。
尊厳死は、医学的見地から治る見込みがなく、死期が迫っていて、人工呼吸器をつけるなど
延命措置をしても、死期を引き延ばすだけという場合に認められています。
そして、尊厳死宣言書とは、本人が、自らの意思で延命措置を差し控え、又は中止し
「尊厳死を望む」という考えを、医療関係者にや家族に意思表示する書面を言います。
※日本には尊厳死についての法律がないため、文字通りに実現される保証はありませんが、
文書を医師に提出することで、本人の意思と希望を確認することができます。
文書には
①尊厳死希望の意思表示
②尊厳死を望む理由
③家族の同意
④医療関係者に対する免責(刑事事件だけではなく民亊責任についても免責するなどの記載)
⑤宣言内容の効力
などを盛り込みます。なお、上記の内容を宣言書に盛り込んだとしても、そのままでは
普通の手紙(私文書)と変わりがありません。
ですから、自分の最後の重大な意思をきちんと担保するために
「公正証書」(公証人に作成してもらう文書)として作成し、保管しておくことが大切です。
また、尊厳死と安楽死は、まったく別のもので
日本では、まだ安楽死については認められていません。